ユニクロの4期ぶり減益の記事に思うこと

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あの独り勝ちと言われていた「ユニクロ」が、売れ筋商品の欠品が機会ロスや顧客離れを引き起こし、4期ぶりの減益となっています。(平成23年8月期連結決算) officeair

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正社長は、売れ筋商品の欠品をファッション性の高い衣料品を多数展開した結果だとして、「われわれの商品戦略が違っていた」と会見で述べました。 http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111012/biz11101215400008-n1.htm

機会ロスの一方で、見込生産には在庫ロスというリスクもあります。製造業は、常に機会ロスと在庫ロスの間で最適な生産量を探っています。機会ロスと在庫ロスを最小化する生産量という解は、製造業にとって永遠のパズルです。

このパズルを解くには、下記のような方策が必要になります。
・ 生産と販売の情報共有のしくみをつくること
・ リードタイムを短縮して需要に近い時期に生産すること
・ マーケットの反応を次の生産計画に反映させること
・ 商品アイテム数を可能な限り削減すること

ユニクロはこのパズルの解き方が上手な企業として躍進し、「独り勝ち」と言われるまでの企業に成長しました。ユニクロがとった手法は、SPA(Specialty store retailer of Private label Apparel)。生産から販売までの垂直統合のしくみづくりによって、機会ロスと在庫ロスの最小化を実現してきました。そのユニクロが必要以上の商品アイテム数の増加によって、機会ロスを招いたというのは、基本戦略を堅持する重要性を思い起こさせてくれます。

「フォーダブルキャリア」のビジネスコラムでも今回は、機会ロスについて書きました。テーマは「注文をいただいたのに商品がない?! ~販売ルート拡大の落とし穴~」

よろしければご覧くださいね。↓
http://www.fourw.jp/cnts/c_49/public/