開放機器の紹介(サーモグラフィ 1/3)

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産技研には、多種多様な工業用設備・機器があり、依頼試験、開放機器があります。
依頼試験、開放機器一覧はこちら
http://www.tri.pref.osaka.jp/SikenKikiDB/

今回、私が担当しますサーモグラフィについて3回に分けてご紹介致します。
1回目 サーモグラフィとは
2回目 サーモグラフィの利用
3回目 利用の際の留意点
サーモグラフィとは

  サーモグラフィ(Thermography)または赤外線サーモグラフィ(Infrared Thermograph)は、非接触で物体表面の温度を計測する方法もしくは、計測する装置のことです。物体表面から放射される赤外線エネルギーの量を計測することにより、その物体表面の温度分布を知ることができます。

接触式温度計に比べて測定領域内の温度分布を高速(1秒以下)に測定できます


物体には必ず温度があり、その温度に応じてエネルギーを電磁波として放出しています。特に、波長が
813μmの遠赤外線は、-50℃~1000℃付近で他の波長に比べてエネルギー量の割合が大きく、当研究所に設置していますサーモグラフィはこの波長領域のエネルギー量を計測しています。

計測データをコンピュータ処理することにより、図のように
手の表面の温度分布を温度に応じて色分けした熱画像(サーモグラフ)が得られます。画面右のチャートは温度と色の対応関係を示しています。対応関係は計測後も調整が可能です。 

 

 計測対象は人体、繊維製品、電子・電気製品、プラント、道路、建築など様々な物体の表面温度です。
用途としては、材料、製品の温度特性、性能、故障検出などです。