案内輪、分岐輪

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 今回は、新都市交通に使用されている当社の製品、案内輪・分岐輪をご紹介します。
 新都市交通は、関東と関西中心に全国に数路線あります。写真にあるように自動車と同じようなタイヤで列車の荷重(鉛直)を支持し運行していますが、列車がガイドにそって走っており、何両にも列車が連なっているため、特に高速時や曲線上を走行するときには、大きな水平荷重を受けます。


                  某新都市交通車両

 そこで必要になってくるのが、当社で作られている案内輪です。


           

                        案内輪

 新都市交通は、高速時には時速60km以上で走行するため、案内輪の回転数は1500r.p.m.以上にも達します。ジェットコースターの車輪でも1000r.p.m.前後である(速度は時速100kmを超えるものありますが、車輪径が大きいため、回転数は小さい。)ことを考えると、非常に高速の回転数で、厳しい荷重を受けていることになります。一般のウレタンゴムでは、とてもこの厳しい使用条件には耐えられませんが、当社で開発した特殊ウレタンゴムにより、このような厳しい条件下でも使用が可能となっています。案内輪は、列車とは水平に設置されており、水平荷重を常に受け持っています。

 またガイドにそって都市交通は走行していますが、列車が分岐点に達したときには、分岐輪が荷重を支えます。この分岐輪はMCナイロンが使用されていることもありますが、通常はこの分岐輪もウレタンゴムであることがほとんどです。MCナイロンは硬いため(高荷重支持は可能)、音の問題や乗り心地の面で、弾性体であるウレタンゴムに劣っているからです。

 案内輪、分岐輪ともに台車に設置されているため、駅のホームから見ることはできないかもしれませんが、皆様方が新都市交通に乗られたとき、当社のウレタンゴムのことを思い出して頂ければ幸いです。