「カルチャー・ショック」ニューヨーク編

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ワークデスクの下を整理していたら、ユーヨークロケのポジフイルムが出てきた…二ューヨークは、私の人生で一番カルチャーショックを受けた場所です。。


キャミワンピーにジョッパーズブーツ?
皆さんこのお洒落な女性の写真は何時のものだと思いますか?キャミソールワンピース、しかもキュロット。足元には黒のローヒール・ジョツパーズブーツ!今流行のファッションですよね。車や他の人の服装が古いので、判ると思いますが、実は1992年18年も前の写真なんです。

20年近くも停滞している「アメカジ文化」

18年前、ある画集の撮影で大阪芸大の先輩と組んで儲けたので、ニューヨークに撮影ロケに行こうと言う事になり8日間のツアーを組んで飛びました。仕事を残したままでホテルでイラストを描き、まだノートPCが普及していなかったのでFAXで日本とやりとりしてましたね。二ューヨークロケは陸(歩き)、海(船)、空(ヘリ)で刊行。先輩は特殊フィルターで、私はノーマルレンズで撮影して回りました。

セントラルパーク、ソーホ、5番街、ツインタワー、自由の女神、ブルックリン。。同じUSAでも穏やかなLAとは違い、目まぐるしい活気と、これぞアメリカ!という濃いカルチャーを感じましたね。街も人も天候でさえ、アメリカの劇画そのものだ…と思いました。
特にこの時期は、ヒッホップ文化の成長期で、あちらこちらのレンガ塀には「ゲンコツ文字」の落書があり、高級ブテックを追い出された黒人の青年がラップ口調で警備員に文句を言っていたのが印象的でした。前記のキャミワンピにジョッパーズブーツの女の子と同様に、今でも日本には「ヒップホップ文化」を中心とする「アメカジ文化」が停滞しています。

何故「アメカジ文化」が飽きられずにいるのか?おそらくそれは日本や世界の長期的な経済の低迷にも関係していると思いますね。ヒップホップはアメリカのカラード(異色人種)、特に黒人が中心となった文化で「ラッパーのシャネルのサングラスに、太い金のネックレス、ごつい指輪」などの金の無い若者が一品豪華主義で着飾るスタイルは、いかにも成り上がり的なファッションです。もうそんなスタイルも少し古く感じますが…ファーやノルデック柄、フォークロアが流行っていても「ティンバーランドのブーツやウエスタンスタイル」が流行アイテムから外れてないのは「アメカジ文化」がグローバルテイストを取り込み変化しながら、続いていくのだろうと思います。デザインワークのイメージソースにも、まだ「アメリカン・カジュアル・カルチャーテイスト」を生かせるチャンスがあるのではと期待しています。
ウエスタンシャツ、ブーツ愛好家の 凡十郎でした・・
←NY上空ヘリの中で、ビビってます。。
※ミニ情報
・ラップはR&B、ゴスペル(黒人霊歌)がルーツなんですよ…。
・ニューヨークのマンハッタン島はインデアンのカナシー族の領土でしたが、酋長や部族が酒好きで、アメリカ軍にウイスキー樽5つと交換して領土を明け渡したそうです。マンハッタンはカナシー族の言葉で”酔いどれ”の意味だそうです。。(インデアン史より)