シンガポール研修旅行(その2)

月も変わって、すっかり過去の行事になりつつあるが、研修旅行の後半のことも書いておこう。

2009_1124シンガポール0098
3日目は、シンガポール中心部から車で30分とかからない、マレーシアのジョホール州に向った。厳重な出入国手続きを経てマレーシアに入国。モスクやマレー文化村を訪れ、シンガポールとは全く異文化ののどかな雰囲気とイスラムの文化・生活に触れた。


私が、一番心に残ったのは・・・ 2009_1124シンガポール0103
私が、一番心に残ったのは、ジョホール州の人口110万人のうち、毎日国境を越えて、シンガポールに出稼ぎに行く人が15万人もいること。彼ら彼女らだけで、入出国は当然往復なので毎日30万人になる訳である。
出稼ぎの理由は、1.5キロの橋を渡った隣国との物価・給与水準の差。通貨価値で2倍。実際には、3,4倍の開きがある。つまり、シンガポールで稼ぎ、マ レーシアで暮らすと、相対的に収入が多く、支出が少なくて済むわけだ。しかも、夜勤明けなのか、私たちがマレーシアに入国した午前中に母国に帰る人々が列 をなしている。日本国内の都会のターミナルで通勤電車を待つ人たちのように・・・

逆に、シンガポールの人たちは、物価が高いので日用品の買い物には、マレーシアに出かけるらしい。これも、1日数万人いるとか。そう言えば、講演をしてく ださったJETROの職員の方も、シンガポールとマレーシアは、これだけ物価が違うのに、海外赴任手当ての基準が同レベルなので困ると嘆いておられたっ け。

また、マレーシアでは、宗教(イスラム教)上、今でも男性は奥さんを4人まで持てると聞いて、喜んでいる仲間もいたが、これも元々は、男性が戦で死ぬ確立が高く、男女比が合わなくなるので設けられた制度だとか・・・本当だとすると二重に哀しい。

実際のマレーシアの人たちと、ゆっくりお話する時間はなかったが、近代的であくせく暮らすことと、大地の恵みでゆったり暮らすことを比べてみる機会をいただいた。

2009_1124シンガポール0117
さて、もう一度シンガポールに戻っては、待望(?)の大観覧車(フライヤー)に乗る。
シンガポールの街はもちろんのこと、遠くインドネシアまで見渡せる。誰かが、富士山が見えるなんて言いだすほど、見事なパノラマビューだった。

あっという間の研修旅行ではあったが、たまには、日常生活を離れて、異文化に触れ、また、外から日本を見てみることは、やはり有意義なことだと感じたことだった。

写真は、シンガポールのシンボル「夜のマーライオン」、マレーシアのモスク、観覧車からの眺め。