11月25日の数字:仕事観は「楽」が1位

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仕事は楽しいもの。
みんなが、そう思って仕事できる社会はどうやればできるのでしょうか?

「20〜30歳代のビジネスパーソンが考える今の仕事観を表す漢字は「楽」(日経産業新聞2009年11月20日付31面)」。こんなアンケート結果が出たらしい。

「楽」とかけてなんと読むか。

「「らく」の意味で選んだ人もいたが、「楽しんで仕事をしている」「楽しいことを仕事にしたい」など前向きであったり将来の希望を込めたりした回答の方が多かったという(前掲紙)」。

問題はここだと思う。「らく」を考える人はちょっと措くとして、「楽しいことを仕事にしたい」人と「楽しんで仕事をしている人」の割合はどうなっているのか。

実は男女別で見ると、男性の一位は「楽」ではなく「忍」である。女性に「楽」が多かったからトータルで一位となったのだろう。これを深読みするなら、どちらかと言えば男性は今のところ、携わっている仕事を決して楽しいと思っているのではなく、何とか楽しいことを仕事にしたいと望んでいる人が多いのではないか。

もちろん仕事はつらく苦しいものであり、だから仕事は仕事、自分の生活は生活ときっちり分ける考え方もある。公務員だった父親などは、その典型だった。その父を反面教師としたのかどうかは定かではないが、自分自身は自営業の自由業である。

好きなこと、やりたいこと、やれることを生業として何とか糊口を凌いでいる。だから時に締め切りが迫っていたり、能力以上の仕事を引き受けたりして追い詰められることはあるにせよ、基本的なスタンスとして「楽しんで仕事をしている」。

そして、一日の時間はすべて自分のものだ。仕事を進める上では誰かと協働でやるべき課題もあるから、時間調整することは当然ある。が、それも自分で主体的に選んだ結果である。

50近くになり残り時間の少なさを意識すると、自分にとって何より貴重なもの、かけがえのないものが時間であることがわかる。その大切な時間を人に支配されることがない、というのはおそらく人生最大の幸せなんだと思う。

だから、仕事もやっていて楽しい。というか楽しい仕事ばかりをやれている。こういうスタンスは、自営業でしか取り得ないものなのだろうか。どこかに雇われてはいても、契約の仕方次第で、もっと主体的に時間をコントロールし、楽しんで仕事をできる社会にならないものかと真剣に思う。