9月30日の数字:残業時間月20時間未満が48%に増加

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残業時間が全般的に減っているようです。
これこそ絶好のチャンス、御社ではこの機会をどう活用しますか?

残業時間が減っている。働き過ぎが叫ばれていた日本では、表面上だけを見るなら、ワークライフバランス是正という点で喜ばしい現象といえるのかもしれない。しかし、実態はどうだろうか。

そもそも残業が減っている理由は何か。「景気低迷により残業を上司の許可制にするなど、社内で規制する企業が増えた結果、総じて残業時間が減少した(日経産業新聞2009年9月25日付21面)」。であるなら、そう手放しに喜んでもいられないのではないか。

要するにコストカットの手段として、残業が表面上制限されているのが実態だろう。ということは「できる」人にはサービス残業が強いられている可能性が高いわけだ。

そして、本来の目的がコストカットなのだから、労働者の可処分所得は減っている。その結果、消費が抑えられるために、さらに景気が低迷する。すなわち悪循環へと突入していく可能性が高い。

特に気になるのが、22〜24歳と入社して間もない人たちほど一ヶ月の残業時間が少ないこと。本来ならまだきちんとした仕事をできないのだからサービス残業でも何でもして、仕事を覚えるべき時期にさっさと帰ってしまう。これは問題ではないだろうか。

そこで提案。

仕事がないために、残業できない。これは仕方がないとしよう。しかし、そのまま余った時間を放っておくのは、あまりにもったいない。放置プレイは本人はもちろん、企業にとっても損失になるはずだ。

なので、何かの勉強に時間を使うようにできないか。もちろん向学心旺盛な人なら、放っておいても自分で学びの時間を作るだろう。が、それは少数派である。

それなら会社がわずかなりとも補助する、少なくとも場所を提供する、あるいは上司が講師を務めるといったやり方で、学びの機会を提供してはどうだろう。これは単なる学びの場としてだけではなく、コミュニケーションを深めるシステムとしても機能するはずだ。

教える側に立つ人も、とても勉強になる。というか、人に教えるためにはテーマが何であれ、自分がしっかりマスターする必要があるのだから、本当は講師役を務める人がいちばん勉強することになる。

つまり中堅クラスの社員にも、学びのための絶好のチャンスとなるはずだ。仕事がないときにどれだけの蓄積をできたかが、次の仕事を創り出すための武器にもなる。検討されてはいかがだろう。