9月25日の数字:博士号取得者数世界第二位

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今なら、とびっきりのエリート理系大学院生を格安で雇える
御社なら、どうしますか?

中国の話。「中国の博士号の取得者は米国に次いで世界2位。一方、学生数の急増は就職難を招いており、日本企業が優秀な人税を獲得しやすい状況(日経産業新聞2009年9月24日付1面)」だという。

これに目をつけたベンチャー企業が、中国で理系大学院を卒業した学生を日本企業に斡旋するビジネスを始めた。これが意外に安い。「最初のコンサルティング料は50万円。採用が決まれば、博士なら180万、修士は150万円の成功報酬を受け取る(前掲紙)」。

ひと昔前に日本の普通の大学を卒業した学生を採用するのに、一人あたり400万円ぐらいかかっていたことを思えば破格に安いといってもいい。もちろん今は明らかな買い手市場だから、採用コストも大幅に下がってはいるだろう。しかし、中国で理系大学院を出ている人材には期待できる。

そもそも中国には日本の10倍ぐらいの人がいる。単純計算するなら、大学進学者も10倍だが、そうはならない。 中国の大学進学者数は06年の統計で約540万人、日本のざっと7倍ぐらいだ。人口比をベースに考えれば中国での大学進学はまだまだ狭き門である。

日本の場合はすでに、大学入学者の内半分以上が入試を受けていない。推薦やAO入試で入ってくる人たちが半数を超えているのだ。一概には言えないが、彼らの学力レベルがいかほどのものかは容易に想像できるのではないか。

これに対して、このベンチャー企業(ファーイースト・パートナーズ)が力を入れて紹介してくれるのは、精華大学、北京大学、上海交通大学などの超名門大学だという。日本でいえば東大、京大クラスといっていい。

実は中国でも大学が乱立されており、大学入学者が急増している。しかし、こうしたトップクラスの大学は別格である。確か北京大学ではすでに、すべての授業が英語で行われているはずだ。

上海交通大学には取材に行ったことがあるが、IBMやヒューレットパッカードなど欧米のIT系著名企業がサポートする研究室がいくつもあった。ハーバードやMITなどの大学院が学部卒業生をスカウトに来るという話も聞いたことがある。

残念ながら、日本の大学ではそんな話を聞いたことがないこともあわせて考えれば、中国人学生の質の高さが理解できるだろう。そんな学生を博士クラスで230万円で雇うことができる。こんなチャンスに恵まれるのは、日中の価格差がまだ大きい今だけの話だろう。

御社なら、どうされますか?