ビー・ゼン社長日記 vol.7(販売促進用コンテンツ~デジタル・カタログ)

扱う商品が機械のように単体で存在する場合もあれば、建築物の外壁や内壁に取り付くような場合もある。
後者のように何かの一部や他社の商品と共存している場合では、CGが便利である。

たとえば、洋服は布地で出来ているが素材である布地単品だけ展示してもリアリティーがないし、洋服全体を撮影するとなるとそのデザイン等が問題となり安易に使えない場合がある。

その他、建物の外壁に取り付けた看板や装飾品を撮影する際、建物ごと撮影するとなると問題が多い。
それが建物内部であればなおさらであるが、このような場合3DCDを使って仮想現実を作ったり、著作権フリーの画像と合成したりで商品にリアリティーを持たせるのも一案である。

今回紹介するデジタルカタログは、まさに素材のメーカーである。
その素材を使った商品は多岐に渡るのだが、それを使用して市販されている完成品は全て他社の商品になってしまうため、素材を紹介するための写真には完成品が利用できないのだ。
そこでほとんどの素材をCGで制作することになった。

このように素材であったり、機械を構成する部品である場合、表現のポイントはその素材や部品の信頼性であったり、その素材や部品が誰もが知る製品に使われているという汎用性がコンテンツのポイントとなる。

まず素材や部品の信頼性の表現について、実験や耐久テスト等は実写のムービーが有効であるが、顕微鏡で覗いたような拡大図等は3DCGが得意とするところだ。

次に素材や部品が完成品にどのように使われているかだが、工場や特別な施設ではなく日常のワンシーンに 溶け込んだような表現や、誰もが見覚えのある建物などで見なれた情景などを3DCGを使ってバーチャル表現することにより、見る人の理解が深まり、素材や部品を身近に感じてもらえる。

この様な表現方法は、撮影に許可が必要な場所や、デザインなどの権利等が絡む製品の素材や部品などの表現に制約や条件がある場合に有効である。
実際にセットを組んでの撮影とは違い、変更や追加が容易にでき、同じ商品でもプログラムの設定ひとつで色や柄を変えることも可能である。
データの組合せや角度を変えることで幾通りもの表現が可能となり、カタログやホームページなどデータを上手く使い分ければ、結果的に少ない予算でインパクトのある販促が出来るのではないだろうか。(福島)