AIDMAからAISAS、そしてMSAASへ その2

前回は、消費者の行動モデル「AIDMA」と「AISAS」についておさらいしました。
今回は、私が「ちょっと違うんじゃないか?」と感じている事柄について書いてみたいと思います。

AISASが提唱(電通によって商標登録)されて、まだわずか2年あまりですが、「AIDMA」や「AISAS」では想定されていない、ネットが普及した事によって現れた、新しいモデルがあるんじゃないか?という仮説です。
AISAS では、Search (検索)に至るステップの前の段階に、Attention (注意を喚起させる) や Interest (興味を起こさせる) という部分があると定義されています。
マーケティング的には、「広告によって注意を喚起し、興味を起こさせることで検索させる」ことを行うモデルと考えられます。
実際、「続きはウェブで・・・」や「○○で検索」といった広告を、テレビや新聞/雑誌でよく見かけますから、これらはAISASの法則に則ったマーケティング(広告)手法と言えます。

しかし、私が「そうじゃないんじゃないか?」と考えるのがまさにここなんです。
テレビや新聞/雑誌などの広告を見てネットで検索するのが、一般的な(多くの消費者の)行動なのか?という疑問です。

まず、AIDMAにせよAISASにせよ、Attention (注意を喚起させる) や Interest (興味を起こさせる) という部分を「広告」が担っているように考えられています。
しかし、ネットユーザーが検索する時に動機は、広告によらない場合が大半ではないか?と思うのです。
もちろん人によって検索するキーワードは異なります。広告の言葉や商品名で検索することも少なからずあるとは思いますが、自分の経験上、それが多数を占めるとは考えにくいのです。

Yahoo! や Google といったネット上のサービスはいわゆる広告をほとんど打つことなく一般に普及していますが、このことはAISASでは説明がつきません。
また、ネットだけで起こるヒット商品やブームも同じくAISASでは説明できない現象といえます。

そこで考えられるのが、インターネットが普及し、「ネット上には大抵の情報がある」というコンセンサスができている現代だからこその消費者の行動モデルがあるのではないか?という仮説です。

その仮説のモデルが、タイトルにもある「MSAAS」。
次回は、この「MSAAS」について書いてみたいと思います。

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