大塚国際美術館へ

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 お盆の間の日曜日に、鳴門市の大塚国際美術館に行ってきました。友人らが行って楽しかったと言っていたので、一度は行ってみたいと思っていたのですが 、今回妻が突然、行こうと言い出したので、これも一つのチャンスと思って渋滞のなか、明石海峡大橋を渡って行って来ました。

 この美術館は、製薬の大塚グループが徳島県鳴門市に設立した「陶板名画美術館」で、展示されている作品の多くは、大塚グループの大塚オーミ陶業株式会社が開発した特殊技術によって、世界中の名画を陶器の板に原寸で焼き付けたものと言われています。 世界中の名画が、テーマごとに分かれていてかなり見応えのある美術館でした。各国の有名美術館の絵画や建築物が原寸で展示されていて、しかも写真撮影も自由ということもあって、結構楽しい時間をすごせたと思っています。これが本物なら、相当ぜいたくな遊びでしょうね。
 ただ、いつも眼鏡をはずして(普通なら老眼鏡=近視なもので)細部を見るクセがついている私にとっては細部のかすれや、ハネなどは、やはりピンぼけですぐに複製とわかります。(作品が大きすぎるのかもしれませんが)。印刷物を常に見つめているものとしては、アミ点が見えるところまで拡大して見て、初めて複製とわかることが多いので、やっぱり紙の印刷技術にかなうものはないと思いました。また、陶版ごとの継ぎ足しがけっこう無造作なのはどうかな…と思いました。  今は、レプリカ文化が花盛りで、初めからフィレンツェやオルセーの気分を疑似体験するつもりで行けば、結構ハマっていくかもしれません。話は違うかもしれませんが、昭和30年代の町並み再現とかそういう疑似空間は私は結構好きです。レプリカに限らず我々が仕事としている様々な「表現」も、もともと仮想でしかない空間(場)を体験として「実在」させる機能や技術に意味があるのかもしれません。